コラム

コロナ禍でもがん検診は自粛しないで

先日、湘南記念病院乳がんセンター長の土井卓子医師の発案で実現した、withコロナ時代のピンクリボン運動をテーマにした交流会に参加しました(写真)。その席で話題になったのが、乳がん検診をはじめとする検診の受診率低下です。日本対がん協会の調査によると、2020年度の胃・肺・大腸・乳・子宮頸の受診者は、前年比30.5%減となっています。

受診控えのおもな原因は、検診機関での感染リスクに対する不安です。しかし、検診機関ではマスクを外して飛沫が拡散するほどの大声で話すことはないですし、おしゃべりをしながら飲食をすることもありません。予約制であれば滞在時間は短くて済み、乳がん検診であれば15分程度で終わります。複数人で外食をすることに比べれば感染リスクは少ないはず。受診を控えたことでがんが進行してしまい、手を尽くしてもダメだったという話を聞くと、本当に悔しいですし残念です。検診の怖がり過ぎは逆効果を生みかねません。国のガイドラインに沿った感染対策をしている検診機関で、今年もしっかり乳房の健康チェックをしてください。

日本対がん協会では、コロナ禍のがん対応について相談に乗ってくれる「がん相談ホットライン」を設けています。検診に限らず不安があれば電話で相談してみましょう。また専門医による「がん無料相談」も行っています。

 

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